(仮訳)Aspergillus nigerクレードにおける多様性と1新種、Aspergillus vinaceusの記載
Silva, JJ. et al., 2020. Diversity within Aspergillus niger Clade and Description of a New Species: Aspergillus vinaceus sp. nov. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/6/4/371 [Accessed December 22, 2020] 【R3-07982】2020/12/22投稿

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3行まとめ

Aspergillus nigerクレードの多様性を分子系統解析 (GCPSR)、RAPD解析、二次代謝産物プロファイル、形態学的検討を組み合わせて調査した。
その結果、新たに認識された2種の系統学的種を含む4つの明確なグループが見出された。
そのうちの一つで、ブラジルにおいてブドウ果実表面から分離され、アスペラジンの産生や菌核形成などで特徴づけられた種をA. vinaceusとして新種記載した。
Petrolina, Brazil

(新種)

Aspergillus vinaceus Ferranti, Iamanaka, Frisvad, Puel & Silva
語源…ブドウの(分離源から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus niger
頂嚢が球形~類球形
分生子が黒色
CaM+BenA+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり菌糸体が白色ではなく黒色
本種より分生子柄のサイズが小さい
本種より頂嚢のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子表面が微細な粗面~小刺状ではなく平滑~微細な粗面
本種と異なり菌核を形成しない
本種よりMEA培地での生長が速い
本種と異なりフモニシン類、オクラトキシンAの産生が知られている
CaM+BenA+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
RAPD解析のプロファイルで区別される
Aspergillus welwitschiae
分生子が黒色
CaM+BenA+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり菌糸体が白色ではなく黒色
本種より分生子柄のサイズが小さい
本種より頂嚢のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子表面が微細な粗面~小刺状ではなく平滑~粗面
本種と異なり菌核を形成しない
本種よりMEA培地での生長が速い
本種と異なりフモニシン類、オクラトキシンAの産生が知られている
CaM+BenA+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
RAPD解析のプロファイルで区別される